ネタバレ部屋

映画のネタバレと者の拙い感想文です。

すれ違いのダイアリーズ Khid thueng withaya(2014) ネタバレ

 

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タイ映画、甘く見ていました。

音楽良し、映像良し、脚本良し、演者良し、もう最高。今年一番のラブストーリー。

手あたり次第に人にすすめまくっている。たぶん、あなたもそうなる。

 

ただ、爽やかすぎておじさんには少々辛くなった。苦笑

こんな爽やかな恋愛をすることも夢を持つことも今後ないだろう・・・。

・・・だれか、そんなことないよって言って。

 

以下、ネタバレ

 

将来を真面目に考えないソーンは、彼女に発破をかけられ、とりあえず教職に応募する。典型的なダメ男と見て取れるソーンは、誰も行きたがらない辺境地の水上分校への採用が決まる。

 

大きな川に浮かぶ水上学校は、簡易的なボートハウスで電気・ガスは通っておらず、設備は拙いものだった。ソーンは不安を覚える。

教室の黒板の上にソーンは日記帳を発見する。その日記は、前年にこの水上学校で教鞭を振っていた女性教員エーンのものだった。そこには、エーンの水上学校での活動や心情が綴られていた。

 

ソーンの教員初日。緊張と期待に胸を膨らませていたが、子供たちとうまくいかず、更にひょんなことから体罰を与えてしまう。

想像と現実のギャップに苦しみ、自分のしてしまったことに後悔するソーン。

 

モヤモヤを引き摺りながら作業をしていると、誤って腕を骨折してしまう。地元チェンマイに戻り、医者に診てもらった帰り、なんと彼女の浮気現場を目撃。そのまま別れてしまう。踏んだり蹴ったりのソーンは、傷心のまま水上学校へ戻る。

 

水上学校でエーンの日記帳を読み返していると、エーンもまた水上学校赴任時に環境と子供たちに悩まされ、さらに恋人と喧嘩別れをしていた。このことにソーンは共調し、元気を取り戻す。

エーンは、恋人の反対を押し切って水上学校で子供たちを教えることに使命を感じていた。そのことに深い感銘を受けたソーンは、一念発起し、ちゃんと子供たちと向き合おうと決める。

子供たちと触れ合うなか、徐々にお互いの信頼関係を築いていく。

また、日記を読み進めていくなか、少しずつエーンを女性として意識し始めていた。

 

ある日、水上学校を凄まじい嵐が襲う。壁も屋根も吹っ飛ばされる中、ソーンは必死に子供たちを守る。運悪く、日記帳が水にさらわれてしまう。

嵐の後、なんとか日記を発見し、水浸しのページを乾かし、修復する。ソーンにとって、日記帳は悩める自分を奮い立たせる原動力であり、同時にエーンに通じるわずかな絆であった。

ソーンは、生徒たちと力を合わせて、水上学校を再建する。共に障害を乗り越えることで、ソーンと生徒たちは絆を確たるものにしていた。

 

修復した日記を読むと、そこにはエーンがある生徒のことで悩んでいることが書いてあった。

漁師の息子のチョーンは、将来漁師になるだけなのだから勉強は必要ないと思い、不登校になってしまった。エーンは父親を説得しようとするが、父親こそが勉強は不必要と考えていた。

学校に戻ったエーンは、他の生徒に将来の夢を聞くが、みんな口を揃えて漁師と言う。夢ではなく、その道しかないのだ。

エーンは、自分の教育では子供たちの未来を広げられないことを悟る。

日記には書かれていなかったが、この挫折を機にエーンは水上学校を離れてしまった。さらにジャストタイミングで元恋人と復縁していた。

 

日記を読んだソーンは、漁師の息子チョーンを学校に復帰させようと決意する。

漁の仕事が忙しいと言うチョーンの父に、自分が手伝うと言うソーン。どうしてもチョーンに教育を受けさせてくれと言うソーンの熱意に負け、チョーンは遂に学校に復帰する。

 

そんなある日、校長に呼び出されたソーンは、赴任後の生徒の成績が伸びていないことを指摘される。このままだと契約満了までに解雇しなければならないことも。

さらに、エーンは結婚を控ていると聞かされ、愕然とするソーン。

 

翌日、傷心ながらも一目エーンを見ようと、エーンが現在赴任している都会の学校へ訪れる。しかし、ソーンはエーンと出会えることはなかった。

 

一方、エーンは赴任先の学校と自身の教育方針が合わず苦悩していた。

しかも、婚約者が外で別の女性を妊娠させており、婚約を破棄し現在の学校を去る。

水上学校に戻ろうと決めたエーン。校長は、いまの教員【ソーン】は力不足だから、すぐに代わりに入ってほしいと打診する。

 

水上学校に復帰したエーン。子供たちとの久々の再開に感動する。子供たちもまた、変わらずエーンを慕ってくれている。そしてその中に漁師の息子チョーンの姿を見て、驚きと喜びを隠せないエーン。ソーンの計らいでチョーンが学校に復帰したことを聞き、ソーンに感謝の気持ちを抱くのであった。

 

黒板の上に置かれた自分の日記帳を発見するエーン。

そこには、ソーンの赴任時の様子、エーンへのメッセージ、そして、チョーンが期末テストを合格できなかったことを悔やみ教員の勉強を一からやり直す決意が書かれていた。

そのことを読み、ソーンを意識し始めるエーン。

 

エーンは校長を訪ね、ソーンの履歴書を見せてもらう。

ソーンに電話をかけるも使われておらず、履歴書の住所を訪ねるも元カノが出てくる。

日記のメッセージを読みソーンとのやり取りを想像する。エーンの気持ちはソーンへの恋心に変わっていっていた。

しかし、2人が出会う術はなかった。

 

そんなある日、エーンの婚約者が水上学校に訪れる。もう一度やり直したいと謝罪する婚約者。そして、読まずにいた大量の婚約者からの手紙を読み、その真剣な想いを確認する。

エーンは、婚約者と復縁すること決めた。

 

期末テストを生徒全員がパスし、この晴れ晴れしいタイミングでエーンも水上学校を離れることになった。

後任はソーンが来ることになったらしい。心惜しい気持ちを持ちながら、婚約者と街へ向かうエーン。本当にこれで良いのか・・・。

 

道中、踏切で電車の往来を待っているとき、ふいにソーンという教師の話をするエーン。

ボートハウスで育った″駅″を知らない生徒たちに、水上学校をモーターボートで引っ張り電車に見立て、みんなの家を駅として説明した授業を語る。

そのことをどう思うか尋ねるエーンに婚約者は、

情熱はあるが合理的じゃない。もっと真面目に勉強を教えていれば成績が上がったはずだ。教師として評価できない。と切り捨てた。

そのことを聞いたエーンは、婚約者と究極のところで理解しえないと悟り、水上学校へ引き返すのであった。

 

日が暮れて、暗闇の中浮かぶ水上学校に戻るエーン。人の気配がしない。仕方なく引き返そうとすると、学校の灯りが点く。

学校の中に入ると、発電機と格闘している青年の姿があった。ソーンである。

エーンはそっと後ろから日記帳を彼に差し出す。

 

「はじめまして、エーン先生。」

「はじめまして、ソーン先生。」

 

めでたし、めでたし。


感想

公開記念のタイの藍染ハンカチが貰えると聞いて、それ欲しさに劇場へ。

内容は期待してなかったというか、暇つぶしになればいいかという程度の気持ちであった。

しかし、とんでもない良作に出会ってしまった。これは、DVD買いますわ。

 

主人公2人、教育に熱心ということを除いてほとんだタイプが違う性格。でも、とても好感の持てるキャラクターですんなり共感できた。

特に、漁師の息子チョーンのくだりは、予期せぬ涙がほろり。期末テスト落ちたところ、サラ―っと描かれていたけど、妙に胸に刺さるものがあった。

なんか、中学の時に超絶部活頑張ってたのに最後の大会の選抜入りできなかった自らの淡い思い出が蘇った。笑

 

一度も会ったことのない男女が、共通の障害や課題を通して惹かれていく様子に「なんて爽やかなんだー!」ともう戻れない若かりし日を惜しむ。

ラストまで出会わない奇妙なラブストーリーとしても絶品なんだけど、この映画って実は凄い社会派な側面もあって侮れない。

っていうのも、都会の学校と僻地の第一次産業の集落の分校の教育の格差を如実に描いている。しかも、都会っ子は将来の選択肢がたくさんあるけれども、田舎っ子は家の仕事を継ぐのが宿命という生まれながらの格差。そのもどかしい現実に直面する若い教員の奮闘。あれ、これ教育ドラマ?

 

チョーンが、「ソーン先生が、勉強すれば悪いやつに騙されなくなるって言ってた。」っていうセリフに痺れた。

これってソーン先生凄い観点だなと。

エーンは生徒たちの未来を切り開くために勉強を教えようとしていたけど、一時は理想と現実の乖離に打ちのめされてしまう。

でも、ソーン先生は、チョーンのセリフから想像するに、自分(や家族)の身を守る為の装備として学を身につける価値があると信じている。

ソーン先生、天晴れだわ。学歴や就職のツールだけじゃないんだよ!勉強は!

 


 

その他の特筆

レスリング選手の割に足が細い。

エーン、中谷美紀水野美紀

タイの子役も侮れない。