ネタバレ部屋

映画のネタバレと者の拙い感想文です。

ソムニア 悪夢の少年 原題:Before I Wake(2016) ネタバレ

 

 

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夢を具現化する少年を養子に迎えた養父母。

悪夢も具現化してしまい、さあ大変!

っていうホラー映画ですが、甘く見てはいけませぬ。

ドラマ性が強く、泣ける!まじで泣ける!

ホラーというより、ダークファンタジー的な位置づけのがあっているかな?

 

子役は「ルーム」ですんばらしい演技を見せたあの子。超可愛い。

養父母には、ケイト・ボスワーストーマス・ジェーン。一回り以上の年の差ですね。若いチャンネーと結婚できて羨ましい限りですよ!

(最近、ハリウッドでは女優の年齢差別が問題視されておりますが、きっとこういうキャスティングのことを言っているのでしょう。でも、思うのですが、単純に″旬の俳優″の年齢分布に男女差があるだけなのでは?超余談。)

 

以下、全編ネタバレ

 

【前半】

幼い息子を亡くしたホブソン夫婦のところにコーディ少年が養子として迎えられる。

コーディ少年はとても良い子なんだけど、何故か前の養父母たちに恵まれなく施設に戻ってきていた。

夫婦はともに息子を失った悲しみを乗り越えられずにおり、養子を迎えることで先に進もうとしていた。

 

コーディくんが夫婦のもとに訪れる。とても可愛らしく気丈な子であった。しかし、抱えている箱を何故か頑なに渡そうとしない。

翌日、養母はコーディがお風呂に入っている隙に箱を開ける。そこにはカフェイン剤等の眠気覚ましグッズが入っていた。

寝る前に、コーディに箱の中身について尋ねると、「眠るのが怖い。寝てる間にキャンカーマンがやってきて人を食べる。僕のお母さんも食べられた。」と言う。養母は優しく話しかけ、コーディを寝かしつける。

 

夜更け、家中に蝶が飛び回っている。コーディが寝る前に見ていた蝶図鑑に載っていた種類に見える。夫婦は蝶を捕まえて外に逃がそうとするが、瞬く間に大量の蝶は立ち消えてしまう。

真夜中、水を飲もうと寝室から下りてきた養母の前に、亡き息子の影が姿を現す。

翌日、カウンセリングで「死んだ息子は、養子を迎えたことに怒っている。」と吐露するが、カウンセラーに君の潜在意識だと一蹴される。

 

その夜、居室でうたた寝する養父母のもとに亡き息子が姿を現す。恐る恐る近付き、抱きよせる養母。息子は確実にそこに存在している。しかし、次の瞬間、霞のように消えてしまった。そこへ、目を覚ましたコーディがやってくる。一言「ごめんなさい。」。

さきほどの出来事に混乱している養父母。

 

翌朝、コーディは2人に、僕が夢を見たせいだ、と言う。その意味がよくわからない養父だが、何かを感じ取った養母。

その日学校から戻ると、家ではささやかなコーディの入学パーティーが催された。その場でコーディに亡き息子と過ごしたクリスマスのホームDVDを見せる養母。

その夜、居室でくつろぐ養父母の前にたくさんの輝く蝶とクリスマスツリー、亡き息子が現れる。ホームDVDをそのまま再現したような状況に感極まる養父母。

その頃、寝ているコーディのもとにキャンカーマンが現れ、「いつも一緒にいるぞ」と囁き消えていく。

 

コーディの能力を確実なものだと悟った養母は、家中に亡き息子の写真を掲げる。亡き息子に会いたいがためにコーディに息子の夢を見させるためだ。養父は、コーディを映写機のように利用している、と責める。キャンカーマンを恐れたコーディは、その夜は徹夜をして凌いだ。

 

翌日、昨晩の徹夜がたたり、コーディは教室でひとり居眠りをしてしまう。

そこへいたずらをしてやろうと近付くいじめっ子だが、背後に現れたキャンカーマンに襲われる。女生徒の悲鳴で目を覚ますコーディだが、いじめっ子はすでに連れ去られてしまった。

その夜、眠っていないコーディのもとに日中行方不明になったいじめっ子の亡霊が現れる。すぐに消えるが、起きているのに襲われたことにパニックになるコーディ。

 

 


【後半】

翌日、養母は不眠のコーディを案じ(?)、医者へ相談をしに行き、児童用の睡眠導入剤を貰う。

夕食後のミルクに睡眠導入剤を忍ばせコーディに飲ませる養母。やっぱり亡き息子に会いたいのがための行動だった。

コーディが寝ると、居室にクリスマスの装飾と亡き息子が現れるが、今までとは様子が違う。口から黒い液体を吐き出し、大量の蛾が口から出てくる。そして、プレゼントボックスからキャンカーマンが現れ2人に襲い掛かる。養父はコーディを叩き起こそうとするが、睡眠薬のせいで目を覚まさない。とうとう養父はキャンカーマンに捕まってしまい、連れ去られてしまう。その際に養母は突き飛ばされ気を失ってしまう。

 

目を覚ましたコーディは、気を失う養母を案じ、警察に通報する。

駆けつけた警察達。子どもに睡眠導入剤を飲ませたことを虐待とされ、コーディは児童保護局に保護されてしまう。(正式に処方されたものなのに・・・。)

しかも、養父から暴力を受けたと疑われ、さらに学校の行方不明事件も養父に容疑がかけられてしまっている様子。最悪。

一連の騒動で、やっとコーディがかけがえのない存在と気付いた養母。

 

翌朝、コーディを紹介してくれたケアワーカーのもとへ赴く養母。コーディの夢のことを知っていたようだが、今回は家庭内暴力だと決めつけ養母を相手にしない。養母は、支援員のオフィスにあったコーディのケースファイルをくすねる。

ケースファイルには、前の養父が、妻が悪魔に連れ去られた、という供述をしていると書いてあった。養母は、前の養父が入院している精神病院を訪れる。

前の養父は、「最初は蝶だった。コーディの夢は実現化する。美しいものも悪夢も。精神的に不安になると、コーディの信じる悪魔が具現化する。あの悪魔はコーディの頭の中にいるのだ。」と言う。そして、悪夢の連鎖を止めるには、コーディを殺すしかないと付け加える。

 

養母はコーディの母親のことを調べればキャンカーマンの正体がわかると思い、母親がかつて入院していた病院を訪れる。養母は身分を偽り母親の資料を拝借し、目を通すとそこには・・・。

ケアワーカーのふりをして警察に電話をし、コーディが保護されている施設の場所を聞き出した養母は、その施設へ行く。

 

すでに2日間不眠を続けているコーディは、施設員により薬で眠らされており、養母が施設に着いた時には夢の具現化が始まっていた。ケアワーカーはコーディの悪夢により蛾の繭のように壁に埋めこまれている。そして、次々と現れる具現化した悪夢。

歩みを進めると、そこにはどす黒い蔦で覆われ蛾が飛び交うコーディの部屋。待ち構えていたキャンカーマンに襲われる養母であったが、母親の資料の中に入っていたお手製の蝶のぬいぐるみを見せるとキャンカーマンの動きが止まる。そのぬいぐるみは、コーディにとっての母親の思い出の品であった。キャンカーマンをそっと抱きしめると、姿はコーディに変わり、すっと消えていった。養母は部屋に寝ているコーディ本体を抱き上げ施設を出ていく。辺りは美しい蝶が飛び交っている。コーディの精神が安定したのだ。

 

コーディの母は、コーディの特別な能力をよく理解していた。コーディと母は幸せに暮らしていたが、突然不幸が襲う。母のすい臓ガンが発覚し、余命いくばくもないというのだ。母親は次第に衰弱して痩せていき、薬の副作用で髪はすべて抜け落ちていった。その姿は正にキャンカーマンのよう。そう、キャンカーマンのキャンカーとはコーディが誤って記憶したキャンサー=ガンのことであった。母を失った一連の出来事を、キャンカーマンが母を食べたと誤って認識した幼いコーディは、成長したあともトラウマとして心に残り、キャンカーマンを具現化してしまっていたのである。

そのすべてをコーディに説いた養母。心の安寧を取り戻したコーディに養母は、キャンカーマンに連れ去られた人々が帰ってくるハッピーエンドを語る。しかし、養父だけはこの世に復活せずに、天国で亡き息子と一緒に過ごすという結末。

コーディは、「本当にそうなる?」と聞きます。

養母は、「それはあなた次第よ。素晴らしい才能がこれから育つはずだから。」と言う。

コーディが目を閉じて念じると、手の上に美しい蝶が現れる。で、幕引き。

 

 

感想

ホラーを期待して観ましたが、半端ない裏切りにあいました。

なんと、この映画は感動のファンタジードラマでした。

 

子供の恐怖を払拭させ才能を引き伸ばしていくためには、絶対に必要不可欠なものがあります!

それは大人の導きです!

この映画は、子供の成長を助けるガイド役の重要性と、周囲の大人がその役割に自覚するまでの過程が描かれます。ホラーと匂わせておいて、秀逸!

 

特に今作の良かったところは、養母の心理の遷移です。

息子を失った母親から、息子に会うために養子を利用してしまうずるい人間へ。

最後は、養子の才能を受け止め、成長をガイドする母親に生まれ変わります。

 

地獄に突き落とされたような悲しみに見舞われた人間は、そう簡単に立ち直れるものではありません。人を亡くした喪失感は、決して代わりの人で埋めることはできないのです。劇中、養子を迎えることで悲しみを払拭しようとした養母は、まんまと失敗します。

喪失感とは、埋めていくべきものではなく、認めて共に生きていくべきものなのです。

だが、そもそもその生きる活力はどこから持って来れば良いのか?

それは、使命感です。誰かの為に生きること、生きねばならないという気持ち。

それが養母にとって、真の意味で母になるということだったのです。

 

と、語ってみた(笑)

良い映画に出会うと熱く語りたくなるのですよね。では。